市販木材で「カタンの開拓者たち」のボードを作った
皆様カタンは好きですか?私はボードゲームの中でカタンが一番好きです。
一見するとポップな雰囲気であるものの、ガチでやるとエグい交渉がそこかしこで発生。たとえ強いプレイヤーと言えど他メンバーを敵に回すと全然勝てなくなります。よくできたゲームなのにルールは簡単で、初心者でも1プレイで何をすべきか、どうしたら勝てるかの道筋が見えるのは素晴らしい。
この超面白いカタンですが1つ問題があります。それは遊ぶたびにゲームボードが弱っていくこと。
紙でできたボードは使う度に弱くなり、一定回数遊ぶと剥げたり部品(数字コマ)が欠けたりします。じゃあ耐久性の高いボードを作れば良いんじゃね?と思い作成したのがこちら。
素材は中密度繊維板(MDF材)。5.5mmと4mを木工ボンドで張り合わせて作っています。材料費はおおよそ600円-800円くらい。その辺のホームセンターで売ってますが、福岡近郊にお住まいの方であればグッディがおすすめです。安い&種類が豊富。パッと買ってサッと作るのであれば博多駅ハンズが便利です。
MDF材は単なる板なので切ったり彫ったりして加工を加える必要があります。そこで便利なのがレーザーカッター。印刷用のデータを持ち込むと切ったり彫ったりが簡単にできる代物です。
レーザーカッターはファブラボに行くと時間単位で借りることができます。福岡市が運営しているエンジニアカフェに行くとサポートスタッフの指導の元無料で使えるので、慣れていない人やちょっと試したい人はエンジニアカフェに行くと良いでしょう。でかい人が丁寧に色々と教えてくれます。
制作過程は大体以下の流れです。
- 材料を選定する
- 図面を書く(Illustrator, PowerPoint, CADなど)
- レーザーカッターの説明を受ける(エンジニアカフェ使う場合)
- レーザーカッターにデータを流し込む
- END
基本的に一発でうまくいくことは無いので試行錯誤して楽しみましょう。
カタンボードの素材は 上述のMDF材やベニヤなどが良いです。当初アクリル板を使って透明なボードを作ろうかとも思いましたが、カタンはやっぱ木製の方が使い勝手がよく、ベニヤはインスタ映えしないので止めました。木目が出たほうが良さそうな気がしたのでベニヤ材を使って一度制作したものの、思いの外木目がいい感じにならないので諦めています。ベニヤ材はレーザーカッターに当て続けると熱で反るので、細かい工作(土地タイル)をはめ込むのに向いていないというのもあります。
レーザーカッター印刷用図面はPowerPointで作成しています。
PDFやSVGで出力することができれば良いので、図面はフリーソフトでも書けるかと。1mm以下精度でズレなく作るならFusion360などを使うことをおすすめします。PowerPointでやると辛い目にあうので。
パワポ製図は√が扱えないので駄目という結論にたどり着きつつある
— たかき (@Takaki_) December 4, 2019
皆さんご存知でしたか?PowerPointの六角形は「正六角形では無い」んですよ。マジかMS。 pic.twitter.com/69ZW4ZIDjv
— たかき (@Takaki_) December 1, 2019
同じような感覚で土地タイルを作っていきます。フリー素材のAIやSVGをダウンロードしてきて図面をサクサク作りましょう。一番の難題は鉄素材、次に難しいのは土素材です(何書いたら良いのかわからへん)。土地タイルの作成と同時に数字コマを作ると良いでしょう。
土地タイルは5.5mm板、ベースは4mmで作っています。土地タイルに若干の高さをもたせることで取り外しが楽になるような仕組みを講じています。
家、道を置く場所を若干掘り下げます。また、海の場所はそのままだと味気がないので波のイラストを彫りました。ベースの下に同じサイズの5.5mm板を貼り付けて完成。ボンドが乾くまでは何かしらで挟んでおくと良いでしょう。お願いすると図のようなクランプを貸してくれるかもしれません。
あとは港の素材を…と思ったら、この時点で砂漠の土地タイルを完璧に忘れてたので急遽砂漠の素材を探し、港素材と一緒に作成。完成品は一番上にも貼ったこれです。
カタンのカスタムボードは部屋に置いておくだけでも楽しく、海外には熱狂的なコミュニティーもあるようです。
etsy見てたら頭おかしいカタンボードが色々あるのだが、trotecレーザーカッターがあれば近くまで行ける世界だと思うようになってしまった…。https://t.co/pNQsh6oNQf pic.twitter.com/jBNapaYtxq
— たかき (@Takaki_) December 1, 2019
かなり楽しいので皆様ぜひやりましょう。