Flexispot脚と天板DIYで快適な在宅勤務環境を作る
同じことしている人が数百人はいるんでしょうが、Flexispot の脚を買って天板を付け、快適な在宅勤務環境を整えました。まずは作ったデスク環境をご覧ください。 正面からだと机の幅が分かりにくいので斜めから。 天板サイズは1200mm x 600mm x 25mm です。Flexispot の天板は20mm以上という制限があり、ナット設置(鬼目10mm)を考慮して25mm厚さとしました。 デスク下には運動不足解消用のステッパーを備え、天板にはケーブルマネジメント用のメッシュを付けています。 デスク上部にはType-cのドック、Qi充電器、Echo Spotが鎮座しています。ペン立ては後輩から貰ったイスラム圏のコーヒーポット。熱い砂の上でコーヒー豆入りの水を温めて、上澄みのコーヒーを飲むためのアイテムなんですが、いかんせん近くに熱砂がないので暫定的にペン立てになってます。模様がかわいい。 この環境を作るまでのあれこれと、工夫している点を備忘録的に残します。
材料の調達
Flexispot は定期的にセールをしているのでタイミング次第では3割強の割引をかけた状態で購入することができます。買ったのはE7の脚フレーム(黒)で、購入から1週間程度で到着しました。30kgくらいある。クソ重い。
じゃあこれに天板を、となったときに横幅を長めに取りたい欲が出ました。1200か1600かで悩み、ホームセンターで良い感じの板を探してはいましたがピンとくる木材が見当たらない。なので卸の木材店に相談に行くことに。 総合木材、建築材、土木材など、木材屋によって取り扱っている木の用途が変わります。机の天板は総合木材(なんでも売ってる)店に行くとよいでしょう。Google Mapsの口コミが付いてれば大体総合木材です。DIYやる人が口コミを残す傾向があります。
木材店には当然色々な木があります。上の写真は銘木保管庫で、レアな木であったりお屋敷解体の時に出てきた梁やら柱やらが保管してあります。
チーク材やウォールナット材を加工してデスク天板にしようと思いましたが、これらの木材は比較的硬くて加工が困難です。素人が手を出すとキツいのでパイン材(松)の集成材を使うことにしました。 「机の天板作るための集成パイン材欲しいっす」「じゃあこれが良いね。1万円ちょいよ」「じゃあそれください」という会話を経て、4200mm x 600mm x 25mm という立てたら2階建て程度の高さになる木が手に入りました。デカすぎ誤算。
要望に沿って木材カットしてくれるので、1600と1200の2パターンを切り出して貰いました。それでも1400弱余るという。写真は玄関に鎮座する木材たちです。
豆知識ですが、建築材の規格に幅600mmというのがあり、日本で手に入れやすい木材は太くても600mmが多いらしいです。700mmなどを手に入れようとすると価格が上がるか手間がかかります。
で、これを加工していきます。部屋に入れて計測したところ1600mmはオーバースペックだったので1200mmを使って天板を作成しました。
天板加工(やすり掛けからオイル塗り)
まずは下処理。表面のつや出しと角の面取りをやりますが、これは紙やすりでゴリゴリ削ればOKです。手作業でも良いんですが、電動サンダー使うとサクサク作業が進みます。 200番程度の紙やすりで表面を整えて 側面と角にやすりをかけて面取り。100番くらいで荒く整えて、そのあと200番できれいに加工。サンダーとやすり掛けで子供が怪我しない程度の面取りは可能です。
作業場併設のホームセンターであればサンダー貸出しているところもあります。電動工具は音も大きいのでホームセンターの作業場でやるのがおすすめ。
これを持って帰って塗装をします。他の人のレビューを参考に、評判の良いワトコオイルのダークウォルナットを使いました。 オイルを塗る前に表面をやすり掛け。これで木の目が立ってオイルが良い感じになじみます。 一回塗ったらしみている部分をウエスでふき取り。1時間弱放置した後に耐水の紙やすり(200番程度)で湿った状態の表面をやすり掛けし、そのあと2回目の塗布を行います。手間はかかりますがこれはやったほうが良い。仕上がりが断然変わります。
そのあとは乾くまで数日放置。秋口なので3日ほど外+玄関で乾燥。
ナット加工
オイルが乾いたらナット加工を行います。これは id:sw1227 さんのブログを参考にしています。これ読んで作業すれば大体OK。
上記ブログに則り、鬼目ナットはM4 x 20mmを4本。M4 x 15mmを10本(Flexispot 支え分)。これに加えてM5 x 10mm を4本(ケーブルマネジメント用)購入しています。
きれいに作りたいならドリルガイドキットはあるとベターではなく必須です。ケチらずに買いましょう。
これを使って穴をあける場所にマーキングし
下穴をあけて
鬼目ナットを埋め込み
ケーブルマネジメント用のメッシュも同じくガイドでマーキングして穴あけて鬼目埋め込み あとはボルトしめて机を裏返してポン。クソ重たいので大人ふたりで作業したほうが良いです。 ここまでやって出来た環境がこれ ここまでやったんですが右奥のケーブル類が見えてるのが不快だったので、ケーブルを隠す方法を模索していきます。
ケーブル隠しを作る
余った木材を使ってケーブルを隠す機構を作ります。完成品はこれ。 この板は下部にケーブル用の溝があり、HDMIケーブル、Echo Spotケーブルは板の下。持ち上げるとこういう風になってます。
この板パーツを作っていきます。CAD(Fusion360)を使って図面を作成。表面はQi充電器をはめる穴(左)とType-Cドックをはめ込む溝(右)を作り、板状のものを立てかけるための溝とEcho用ケーブル穴を中央付近に設置。
裏側はUSBハブを埋め込む穴とケーブル用の溝、HDMIの穴・溝を作成しました。
この図面を福岡市のエンジニアカフェに持ち込み、CNCフライスを使って木材加工していきます。エンジニアカフェではユーザ登録して講習を受けるとレーザーカッターやCNCフライスが無料で使えます。備え付けのPCにUSBメモリ経由で図面を渡して加工開始。
あとは機械が勝手にゴリゴリ削ってくれます。負荷次第では途中で止まったりするので完全に目を離して放置というわけにはいきませんが、自分でトリマー使って加工することを考えると超絶楽。ちなみに手でやると結構キツイです。木目が邪魔してきれいに切れんのよ…。
こういうことをやるとばっちり綺麗な穴ができて、こういうドンピシャな結果が得られます。Qi充電器にはうっとおしい厚みがありますが すっぽり綺麗に収まるという もちろん充電できますので、Qi対応機器ならここに置けば電池残量に悩むこともありません。 後ろにあるのは同じくエンジニアカフェのレーザーカッターで作った万年カレンダー。ここに置いているものはエンジニアカフェの機材が無いと作れないものだらけです。こういうのを無償で使わせていただけるのは大変ありがたい。福岡市サイコー(とか言いながら2021年3月に福岡市→北九州市に移住済)
まとめ
他の人もレビューで書いてますが、スタンディングデスク環境は腰回りが楽になる印象です。文書作成は座ってやる方が効率が良いですが、議論や情報収集(セミナーなど)は立っていた方が集中力も増す気がします。気が向いたときにステッパーを踏んでますが、これも汗がにじむ程度の運動負荷があり、しばらくやってたら体幹が安定してきた気がしてます。
今回の総予算はおおよそ8万円弱程度。スタンディングデスク環境はとても良いですし、せっかくなら天板自作もやってみることをお勧めします。気に食わないところをガンガン治せるのはDIYの良いところ。
あと、近くにファブラボ施設があり、DIYやってみようと思ってる人は是非足を運んでみてください。ファブラボ関係者はDIYやろうとしてる人を沼に引きずり込み、良いものを作るサポートをしてくれます。また、自分で作ると愛着がわくので長く使えるアイテムになるかと思います(既に改良版を作りたくなってる私が言うのもアレですが)
みんなでDIYやりましょう。